• 生物部「生徒の高校時の研究、ジャーナルに掲載」

生物部「生徒の高校時の研究、ジャーナルに掲載」

2017.03.07

  • 理科
  • 生物部

 報告が遅くなりましたが、昨年、Strixという査読付きの野鳥研究のジャーナルに、本校生物部OBである鬼頭健介君(現在大学2年生)の生物部在籍時の研究についてまとめた原著論文が掲載されました。鬼頭君は高校1年生の時からスズメの営巣について研究をしていました。近年、スズメが減少しており、その原因は瓦屋根の家屋が減っているからと言われています。しかし、都内においては電柱にも営巣が多く見られることから、家屋と電柱とどちらに多く営巣をしているのかを明らかにすることから研究がスタートしました。今回の研究で、都内において営巣場所を調べたところ、家屋よりも電柱機器に多く営巣していることがわかりました。また、営巣する電柱機器の種類によって入りやすさに違いがあり、それが営巣数に影響を与えていることが考えられました。結果は生態学会などで発表をしました。その後、その内容で顧問と共に論文を書き始めました。受験があったため、一時期は論文の執筆は休んでいましたが、大学生になってから再び論文を書き始め、昨年夏に受理され掲載に至りました。
 論文になることで多くの研究者が生徒の研究を見ることになります。中高生の研究であってもそれが査読付き論文にも掲載することができる経験を得られたがとても嬉しい事です。中高生の研究でも視点が面白く、学術的に面白い事もあると思います。鬼頭君のように自分の研究を社会に向けてアピールすることの面白さを多くの後輩達が感じてもらえれば嬉しいです。

Strix Vol.32 原著論文
タイトル「スズメの営巣における電柱機器の利用」
鬼頭健介・関口伸一

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